建築と時間
こんにちは。
タクトデザイン工房のココです。
今日は、私の母国、
ミャンマーにある古都「バガン」の建築についてお話ししたいと思います。
一面に広がる大地の中に、静かに点在する無数のレンガ造りの建築。
初めてこの場所に立ったとき、
「建築が風景そのものになっている」という感覚を強く覚えました。
バガンの建築がつくられたのは、今からおよそ900〜1000年前。
現代のような建設機械も、設計ソフトもない時代です。
それでも、これほどの数とスケールの建築が生み出され、
そして今もなお、この姿で残り続けていることに、素直に驚かされます。
使われている素材は、とてもシンプル。
主にレンガと漆喰です。
装飾は決して派手ではありませんが、
構造やプロポーション、光の入り方には無駄がなく、
とても力強い美しさがあります。
一つひとつの建築が主張しすぎることなく、
全体として、ひとつの大きな「建築の風景」をつくっている。
その在り方は、現代の都市計画や建築のあり方を考える上でも、
多くのヒントを与えてくれるように感じました。

何百年もの時間を経て、
風や雨にさらされ、少しずつ姿を変えながらも、
今なおそこに立ち続けている建築。
そこには、当時の人々の信仰や思想、
そして「残そう」とする強い意志が込められているように思います。
建築は、完成した瞬間がゴールではなく、
時間とともに価値を重ねていくもの。
バガンの建築を前にして、
その当たり前のようで大切なことを、改めて考えさせられました。
これからも、
過去の建築から学びながら、
今の暮らしに寄り添う空間づくりを続けていきたいと思います。
それでは、また次のブログでお会いしましょう🌿
