木のリングと空間
皆さん、こんにちは。
タクトデザイン工房のココです。
今回は、大阪・関西万博を訪れた際に見た
**「木のリング」**についてお話ししたいと思います。
会場に入ってまず目に入ったのは、
圧倒的なスケールで広がる木の構造体でした。
近づいてみると、その存在感はさらに強く、
ただ「大きい建築」という言葉では言い表せない印象を受けました。
木でつくられた構造の力
木のリングは、
無数の柱と梁が規則的に組み合わさることで成り立っています。
構造そのものが意匠となり、
装飾に頼らず、
素材と構成だけで空間を成立させている点がとても印象的でした。
木材の断面や継ぎ方がそのまま見えることで、
建築の「つくられ方」が、正直に表現されているように感じます。
圧迫感のないスケール感
これほど大きな構造物でありながら、
不思議と圧迫感はありません。
その理由は、
光と視線の抜けにあるように思います。
柱の間隔
梁のリズム
隙間から差し込む自然光
それらが重なり合い、
空間に軽やかさを与えていました。
人がその中を歩くことで、
構造のスケールを体で感じられる建築だと感じます。
人と建築の関係性
木のリングは、
「見るための建築」ではなく、
「中に入って体験する建築」だと感じました。
歩く
立ち止まる
見上げる
そうした自然な行動を受け止めるように、
空間が静かに存在しています。
建築が主張しすぎず、
人の動きを邪魔しない距離感が、とても心地よく感じられました。
建築と未来へのメッセージ
万博という未来をテーマにした場で、
これほど大規模な木造建築が採用されていること自体、
とても象徴的だと思います。
環境への配慮
素材の可能性
構造の美しさ
それらを同時に伝える建築として、
木のリングは強いメッセージを持っているように感じました。
最後に
木のリングは、
派手な形で目を引く建築ではありません。
しかし、
近くで見て、歩いて、感じることで、
じわじわと印象に残る建築でした。
建築が人に与える影響の大きさ、
そして、素材の持つ力を改めて考えさせられる体験でした。
