何百年も人を支え続ける木の建築
皆さま、こんにちは。
タクトのここです。
今回は、京都の清水寺について書いてみたいと思います。
初めて目の前に立ったとき、
そのスケール感と、山の斜面に張り出すように建つ姿に思わず息をのみました。
そして何より驚いたのは、
この大きな建築が、ほぼ“木だけ”でつくられているということです。

金属を使わず、人を支え続ける構造
清水寺の舞台は、130本以上の木柱によって支えられています。
釘やボルトなどの金属は使われず、
「木組み」と呼ばれる伝統的な技法だけで構成されています。
毎日たくさんの人が上り、歩き、立ち止まり、
それでも何百年もの間、壊れることなく立ち続けている。
とても不思議で、同時にとても感動的でした。
木は一見やわらかく見えますが、
実はとてもしなやかで、地震の揺れを吸収する性質を持っています。
素材の特性を深く理解した上で構造に落とし込む。
そこには、日本建築ならではの知恵が詰まっていると感じました。
「強さ」を主張しない建築
現代建築では、
強度=鉄やコンクリートというイメージがあります。
でも清水寺は違います。
力強さを前面に出すのではなく、
自然の中に溶け込むように存在している。
山、空、木々、そして建築が一体となり、
とても静かな迫力を感じさせてくれます。
ここには
“目立つ強さ”ではなく
“支え続ける強さ”があります。
空間と人の関係
舞台の上に立つと、
視界いっぱいに広がる京都の街と空。
人は自然と外を眺め、
深呼吸をし、
少しゆっくりと歩くようになります。
建築が人の動きや感情を導いていることを、
体感として感じました。
これは現代の空間づくりにも、とても大切な視点だと思います。
最後に
清水寺は、ただの観光名所ではありません。
素材を信じ、
構造を考え、
人と自然の関係を大切にしてきた建築です。
何百年も前につくられた木の建築が、
今もなお人を迎え入れ続けている。
その姿は、
「長く使われる空間とは何か」を
静かに教えてくれているように感じました。
これからのデザインや空間づくりの中でも、
この場所で感じた“やさしい強さ”を
大切にしていきたいと思います。
